実際に使える筋肉が付く理由
多様性
クライミングでは、あらゆる場所の筋肉を使います。首、肩、胸、背中、腕、握力、腹筋、けつ筋、太もも、ふくらはぎ、足先。
一方、筋トレで同じようにあらゆる場所の筋肉を鍛えようと思ったら、種目数がかなり多くなってしまいます。
また、筋トレに必要な、器具なども必要になってきます。
例えば、腕立て、懸垂、腹筋、スクワットを行うとします。この4種目でも結構いろいろな部位が鍛えられます。
筋トレでは、一定の方向だけの筋肉の力を使うだけなので、その方向のみの筋肉しか鍛えられません。
腕立てを例にとりますが、床に置く手の幅を変えたり、おろす角度や上げる角度を変えたりして、色々なバリエーションを行うことはできますが、やはり限られた範囲になってしまいます。
クライミングでは、色々な姿勢、角度になり、体を支えたり、引き上げたり、押し出したりするため、一定ではない方向への力が必要になります。
実際のクライミングは、そのバリエーションの範囲が非常に広いです。こんな姿勢でこの方向に筋力を発揮したことがないというケースも発生してきます。
連動性
クライミングでは、多くの筋肉を連動させて行います。
体が斜めになった状態では、体感の筋肉が使われ、それと同時に、上方向に登ろうとするとき、脚のあらゆる筋肉が使われ、もちろん、手、腕、胸、背筋でホールドを掴み、安定させる力が使われます。
ほとんどすべての筋肉が、絶え間なく連動して使われます。
連動性は、なかなか鍛えられるものではないと思います。巷で流行っている、体幹トレ、スタビライゼーションをやっているようなもので、意識しないと難しいトレーニングだと思います。
それが、クライミングでは、このスポーツ自体で自然に鍛えられるというわけです。
応用がきく
体全体の筋肉を使う連動性と、あらゆる筋肉を使うことができるという多様性を考えると、クライミングを行うというのはかなり優れています。
連動性と多様性によってバランスよく筋肉が鍛えられていると、日常生活や、その他のスポーツにおいても役に立つことは間違いありません。
筋肉が増えることによって見た目も変わりますが、それ以上にあらゆる場面に応用の聞く筋肉が鍛えられることは有益です。
筋トレしか行わないよりは、クライミングを行う方が使える筋肉が付くと考えます。