30代からのロッククライミング

自分のやりたいことを問われて早10年。(30代からのロッククライミング、ウェイトトレーニング、ピアノ、海外旅行、仮想通貨自動売買ツール開発など)

自分で作る課題は短いほうがいい

Climbing routes
Climbing routes / firelizard5

長い課題は楽しいが…

長い課題は楽しい。それは、完登したときの達成感があるからです。長い距離を登り、ゴールにたどり着く達成感は、とてもすがすがしいものがあります。

逆に、短いと、あっという間で、登り切った感覚が味わえないような気がします。

高い壁のほうが良いのか?

ジムによって、壁の高さがいろいろです。低い壁のジム、高い壁のジムがあります。同じボルダリング用の壁でもさまざまです。

都会にあるビルのワンフロアを借りているジムは、たいがい壁の高さは低めです。ビルの地下にあるジムもありますね。過去に1回だけいったことがあります。

普段通っているジムよりも壁の高さが低いと達成感に違いがあります。

その達成感の違いによって、壁の高いほうが良いジムであると考えていました。

しかし、最近、トレーニングの面で考えると、そういうわけでもないと気づいてきました。

ライミングはストレングスが重要

ライミングは、ハードなスポーツです。ストレングスや、パワーがないとできないムーブがあるからです。

どんなにエンデュランス(持久力)があって、何時間も壁に取ついていても疲れないというクライマーがいたとしても、ストレングス、パワーが必要なムーブをすることができません。

あるムーブに、50以上のパワーが必要とします。エンデュランス100、パワー10のクライマーがいるとします。しかし、そのムーブはこなせません。

しかし、エンデュランス10、パワー60のクライマーは、登ることができます。

実際には、パワーがあるのに、エンデュランスが低いクライマーというのは、ありえません。パワーが増えると、持久力も向上するからです。

つまり、クライミングではパワーがあるほうが有利なのです。有利というよりも、絶対必要なことだと考えます。

ストレングス、パワーを向上させるのが最優先

パワーを向上させるのが、質の高い高強度トレーニングとなります。強度が高いことが必要です。

高強度ということは、長く耐久することができません。必然的に、短い時間しか耐えることができません。逆に、長く耐えることができる運動は、負荷が低いということです。

短い課題を行うと、効率よくストレングス、パワーが鍛えられる。

ですから、短い課題をやればよいのです。短い課題を自分で作ってみてください。1手課題でもいいです。2手課題でもいいです。そのぐらいで、厳しい課題を作ってみてください。

その課題に挑戦します。もちろん、最初はできません。しかし、何度も何度も挑戦します。その中で、この課題に必要な筋肉や神経に、刺激が入ります。反復的に行うことが効果を生みます。たとえ、挑戦した当日には落とせなくても、次回には落とせるかもしれません。筋力や神経が発達するからです。

短い課題を作って、何度も挑戦することは、必要な筋力や、技術、神経系を鍛えるのに、最適で、最短の方法だといえます。

逆に、長い課題でトレーニングする場合を考えてみます。長い課題のなかで、登れない箇所というのは、1か所とか、2か所とかだと思います。それ以外は、登れる箇所ということです。

長い課題のゴールとは、最初から最後まで、続けて登り切れたときです。1ムーブ1ムーブをバラして登れる人でも、全部をつなげて登り切るには、持久力が足りず、途中で落ちてしまいます。

長い課題を登る場合、通常、バラして登れるようにトレーニングします。それぞれのムーブに対しての、ストレングスやパワーを向上させます。

その次に、それら全部をつなぎ合わせます。つなげて登れるようになるように、エンデュランスを鍛えるのです。

こう考えると、バラして登れるようになるトレーニングは、高強度です。その次に行う、すべてを繋げるトレーニングは、低強度になります。

なぜかというと、ムーブをこなせるパワーはあるが、長くなると持たなくなるので、持久力のトレーニングをしている。最大パワーを鍛えるわけではなく、あくまでここでは持久力を鍛えているだけということに気づきます。

長い課題をトレーニング課題にした場合は、このエンデュランスを鍛える時間が無駄であると、私は思うのです。

エンデュランスを鍛えている間に、さらに強度の高い課題を行い、パワーを向上させたほうが効率が良いのではないかと考えます。

パワーがあがれば、エンデュランスが向上するというのは、別記事でも書きました。エンデュランスを向上させるために、低負荷での長時間トレーニングをするよりかは、高負荷でパワーを向上させて、それに自然とついてくる持久力を高めることができれば、それでよいかと思うのです。

ですから、短い課題にすると、短いですから、パワーが向上します。そのうちに、基準を上回れば、課題を完登できます。パワーの向上が、即、完登につながります。その後、さらに難しい課題を作り、次の段階のパワーを鍛えることができます。

効率がよくないでしょうか。とても良い方法だと思います。

例えば、あなたが5級クライマー(ジムの5級課題はほぼできる)だとします。最終目標として、1級課題を完登したいとします。

その場合、4級課題を1ムーブ分でいいですから、バラしてください。その1つ1つを、全部できるようになってください。1課題を繋げて完登できなくてもいいです。無視してください。

4級をバラして全部できるようになったら、3、2、1級と同じように進めていってください。この間、1つも繋げてできるものはなくてもいいです。(ただ、自然と、今やっているグレードより下のグレードは繋げてできるようになりますが)

1級をバラして全部できるようになったら、1級が目標だったので、目標とする課題を選んで、繋げる練習をしてみてください。

この流れで行うのが、最短ではないかと考えます。