引き付け力を鍛える方法
Pull-ups! / 316th ESC
引き付け力を鍛える方法として、すぐに思い浮かべるのが懸垂ですね。でも、両手での懸垂は、すでに普通にできる人が多いのではないでしょうか。
ここでは、両手懸垂が難なくできるレベルで、それ以上になっていきたい人のために書いていきます。
両手で懸垂していたのを、片手でできるようになっていけば、懸垂力は単純に2倍にまで向上させることができます。
でも、両手懸垂ができるからと言って、片手懸垂をやってみても、すぐにできるものではありません。やってみるとわかりますが、1回もできないと思います。
急に2倍の強度になるわけですから、厳しいはずです。例えば、60kgの人が、両手で懸垂をした場合、片手にかかる重さは30kgです。片手懸垂にした場合、一気に60kgになります。
片手懸垂ができるようになるまでに、段階的に鍛えていく必要があります。
トレーニングは筋肥大の方法でやっていくのが効率的です。 筋肥大でベースアップ
そこで使える方法を紹介します。
タイプライター
タイプライターと呼ばれる動きです。以下の動画の1:40からの動きをみてください。
懸垂をして、引き付けたところで、左右に重心を移動させるのです。左に重心を移すと、左腕により重さがかかるようになり、右に移すと、右腕に重さがかかるようになります。
つまり、両手懸垂を普通にしているときよりも、それぞれの腕には強度をかけることができるのです。
この動画では、シミュレーターを使っていますが、鉄棒でも、懸垂バーでも、懸垂ができるようなところでしたら、どこでも行うことができます。
また、私の経験上、工夫していることがあります。タイプライターを行うときも、普通の懸垂を行うときと同じように、肩幅以上に、腕を広げないようにしています。懸垂バーをつかむ手の位置を、肩幅以上に広げないということです。
経験上、肩幅以上に広げてしまうと、肩への負荷があがり、けがをしやすいと思います。
私は、シミュレーターを持っていないので、代わりにロックスリングスを使ってタイプライターをやっています。 イメージは下記の動画(吊り輪バージョン)の方が近いです。
片手ロックオフ
片手ロックオフという動きです。以下の動画をみてください。
これも、最初はできないと思うので、右腕のロックオフであれば、右手の手首を、左手でつかんだ状態で、やってみてください。最初はそれでも、結構な負荷を感じると思います。
登り棒
登り棒を、腕だけで登る方法です。
以下の動画の、0:19ぐらいから見てください。
これは縄を登っていますが、登り棒も同じ要領で登ります。
登るときに、一瞬片手を離して、次の一手をつかむときに、もう片方の腕のロックオフ状態になるので、鍛えられます。
登るのと同様に、下る方も鍛えられるので、行った方が良いと思います。むしろ、下る方が、筋肉が伸びながらパワーを発揮する動きなので、筋肉的にはこちらのほうが、刺激を与えることができるので、効率的です。
登り棒を登ったり下ったりするのは、クライミング課題を登るような感覚で楽しみだからできます。登り下りで一往復するまででゴールと決めたり、2往復すると決めたりします。
また、例えば、ブランコの支柱を登って、水平のところを横に移動して、末端まで行ったら、また支柱を下ってくる。このような課題を作ることも可能です。楽しみながら片手懸垂に必要な力を鍛えられます。
工夫によって、まだまだトレーニング方法はありそうですね。これらの両手懸垂よりも負荷が高いものを、定期的に行うと、着実に片手懸垂ができるような筋力がついていきます。