クライミングスキルを向上させるにはクライミングをするのが最適である
上記記事を読んでの考察を行います。
Eric J. Horstの著書 「How to Climb 5.12」の要点をまとめてあります。
目から鱗の非常に有益な情報が載っていたので、時間があれば一度目を通してみるといいと思います。
これは良く道に迷ってしまう問題です。クライミングで上達するために、いろいろ考えた結果、クライミング以外のトレーニングをたくさん行ってしまいます。
私のクライミング経験の中でも同じようなことが起こりました。
・パンプアップに対応するために、ひたすら手でグーパーを繰り返すトレーニング
・クライミングよりも、保持力トレーニングに力を入れすぎて、ロックスリングスでのデッドハングトレーニング
・うんていでの体幹トレーニング
・鉄棒で懸垂やタイプライターのような引き付け力のトレーニング
・スクワット、腕立て、体幹トレーニング
その他もいろいろやりました。
確かにそう言えると思います。クライミングがやりたいときにいつでもできるのであれば、クライミングをするのがベストだと思います。
私はサラリーマンであるため、やはりやりたいときにジムに行けるわけではありませんでした。
ですから、そういう人の場合は、いけない時の筋トレや補助のトレーニングはやはり必要なのだと考えます。
また、クライミングをしている中で、指にケガをしたり、違和感を覚えたりする時があると思います。
私も現在手首の骨に異常があり、満足にクライミングができる状況ではありません。そういうときは、「クライミングが可能ではない」ということですね。
ですので、そういときは、そのケガを悪化させない、安静にさせたまま、できるなるべくクライミングに近いトレーニングを行うのが良いのだと考えます。
私がやってきたのは、指をケガした時がほとんどですが、下記のようなトレーニングがケガを悪化させないで良いかと再認識しました。
今考えるとまさにそうです。クライミングに熱を持ち取り組もうと思うと、自分の挑戦しているグレード、その一つ上のグレードなどに一生懸命に何回もトライしていくと思います。
そういうとき、しっかりレスト日を1~3日程とっていても、体のある箇所に違和感を覚えることが多かった気がします。
クライミングジムでのトレーニングを、強弱をつけてコントロールしてできれば一番いいと思います。
ある日は、高グレードを攻める日。別の日は、やさしいホールドで持久系や、ムーブの精度を高める日。
クライミングだけで鍛える場合は、やはり指に気を付けることが重要でしょう。指への負荷をトレーニング日によって調整して上げれれば最高なのですが。。
それができたらケガは私のようにこれだけケガはしていないかもしれません。。
クライミングを基本にし、なるべくクライミングに近い形のトレーニングも必要に応じて行う。これが、一生懸命になるとコントロールを失う私のような人にはちょうど良いかもしれません。
うんていトレーニングなどは熱中しすぎても、指には負担かけないので。握りこむので。
これも経験上よく分かります。
私は、今日傾斜が好きで、自宅に120度のプライベートウォールをDIYしました。
ジムに行けない日などはこちらでトレーニングするのですが、120度の傾斜が得意になりました。
しかし、それ以上の角度、それ以下の垂壁、スラブについては、予想よりも上達はしませんでした。
スラブを得意にしたかったら、スラブで練習する。ルーフを強くしたかったら、ルーフで登る。
こういうことだと思います。
ジムでは、いろんな角度の壁をまんべんなくやることが良いのかと思います。
フィットネス・トレーニングよりもスキル練習の方が費用対効果は高い。例外は一流クライマーのみ。
フィットネス・トレーニングとは、筋トレとかそいったフィジカルを強くするためのトレーニングのことです。
スキル練習とは、実際にクライミングで使われるムーブや、体重移動などの感覚のことだと思います。
すでにレッドポイントした課題を、さらに何回も登って反復練習することによって、ムーブの精度を上げたほうがよいということでしょうか。
それとも、未完登の課題をレッドポイントするまで、何度も反復してトライすることでしょうか。
私自身のこれまでのトレーニングだと、毎回レッドポイントを狙うようなトレーニングが多かったですね。
できない課題を、完登できるまでひたすら連登する。こういうトレーニングです。
レッドポイントを目指す反復トライの中で、ムーブの自動化などスキル面でも、体に染みついていくと思います。ですので、スキル面ではこの方法で間違いないのかと信じています。
ケガの問題でしょうか。毎回、限界グレードにトライするとケガをする確率もあがります。
ですので、体を休ませたいときには、既にレッドポイントした課題を再度反復して登ることによって、フィジカルには負荷は低いが、スキルは維持されるという感じでしょうか。
例えば、限界グレードが4級のクライマーがいるとしますね。
スキルを練習したいからって、レッドポイントした5級の課題ばかりを練習するとします。「とても美しく」登れるようになろうと頑張ります。
でも、それだけでは4級課題を登れるようになるとは思えません。
やはり、自分の限界グレードぐらいの負荷はしっかりかける日は作らなくてはいけないのだと考えます。
もし時間に余裕のある初級クライマーが補助的にフィットネス・トレーニングを行いたい場合、総合的かつ適度に鍛えるべきで、筋骨隆々のボディビルダーや痩せ細った長距離ランナーを目指すべきではありません。
不必要な体脂肪や、不必要な筋肉量を最小限に保つことが目標です。
これは、先ほど上の方で述べた内容に重複すると思いますが、クライミング以外の方法でフィジカルを鍛えるのは、やりすぎはいけないということですね。
クライミングはクライミングで鍛える。飽くまでこれを基本にして、補助トレーニングはやっていくべきであると、そういうことだと思います。
また、クライミングは体重の軽さが命のスポーツだと、最近になって改めて気づかされました。
子供のクライマーのうまいこと。もちろん子供は運動能力は高いと思いますが、軽さもその主な理由だと思います。
子供クライマーが1級課題とか登っているのを見ると、大きな大人が必死で体重を支えているのに対し、軽々と登って完登する姿をみると、筋肉ってなんなんだ?必要なのか?とさえ思ってしまいました。
ですので、無駄な筋肉を付けて体を重くしてしまうことは、逆効果すぎることだと思います。
最大筋力トレーニングで持久力は向上するが、筋持久力トレーニングで最大筋力は向上しない。
この内容は下記の記事で書きました。周知の事実ですね。
想像が及ばないところまで、体はついていかない。
頭のなかでイメージできないことは、実際にできないということですね。
新しい課題のオブザベーションをするとき、どのムーブをすればよいのか思いつかないことがあります。
そういう課題はやはりできませんね。
でも、できない課題でも、こういう風に登るべきであるというのは、頭のなかでもしっかりイメージすれば、その後に体が付いてくるということかもしれません。
このようにムーブする、と頭でイメージをしっかり持ったうえで、壁に
取り付いていけるようにすることが、メンタルノトレーニングになるのかと思います。
また、プロクライマーの動画をみて、効率の良いムーブを頭の中に蓄積することは、自分のクライミングにも生かせるということだと思います。
プロクライマーは強すぎだけど、ムーブの効率性という面でもベストであるので、動画とかもよく見てイメージトレーニングをしていこうかと思いました。
トレーニングやクライミングは刺激にはなるが、それ自体は筋肉を成長させない。再合成や強化は、睡眠時や休息時にのみ生じる。
当たり前のことですが、レストして初めて、筋肉や、動きのイメージが、体と脳に蓄積されます。しっかりと休むことも忘れずにしないといけませんね。
ムーブの蓄積についても記事があります。
参考サイト