【第3弾】アダム・オンドラ(Adam Ondra)のムーブを分析してみた
続きです。
前回はこちら↓
ムーブ11
ここは特にバランスの移動がなく、右手を取るムーブになってます。
しっかりと左腕を伸ばしていますね。やはり、うでを伸ばしていられるところは、そうしたほうが良いのでしょう。
ムーブ12
右手のホールドは、左に引く方向でかかるホールドです。ですので、重心を左に持っていくため、右足のホールドを押すように乗せています。
左足は、膝を開いたままだと、腰が壁から離れてしまいます。つま先を内側に回転させ、腰を壁に近づくようにしています。要するに、ドロップニーですね。
ムーブ13
このムーブはスピードがありますね。左右の脚の入れ替えが素早いです。このぐらいの俊敏さが必要なのでしょう。
ムーブを通して、両腕は伸びた状態になっています。やはり無駄に引き付ける姿勢はとらないのが良いのでしょう。
ムーブを起こすときも、脚から起こし、うでの引き付けを使うところでも瞬発的に力を使うようにしています。
このムーブの一番最後の動きを観ます。左手を伸ばしてホールドをつかみに行くムーブです。
このムーブ、ジリジリとゆっくり力を出して、膝をのばし、必要であれば左うでで引き付けていくこともできると思います。
しかし、ジャンプするようにというか、瞬発的に力を一瞬起こし、そのエネルギーの惰性を利用しているように見えます。
ここでわかるのは、ジリジリとずっと腕に力を入れ続ける状態は、良くないということです。また、膝を伸ばすときもジリジリ行くのは、同じく良くないのだと思います。
おそらく、持久力に大きくかかわってくるのでしょう。瞬発的に力を出して、すっとちからを抜く。このほうが、よいということなんでしょう。
白石阿島選手もこのような瞬発的動きが特徴ですね。やはり、キーポイントなんだと思います。
ムーブ14
最初の左足をハイステップでフットホールドに乗せた直後の、右つま先の動きです。フットホールドがなくても、壁のフリクションを利用して支えています。こういうことは忘れず行わないといけませんね。
最後の右手でホールドをつかみに行くシーン。右足をしっかりフラッギングさせています。左足に重心が来るようにしていますね。
あと、右手はアンダーでもっています。フットホールドが高い位置にあるので、そのように保持しているんだと思います。確かにアンダーで持った時、腰を壁に近づかせることができますね。理にかなってます。
ムーブ15
このムーブもしっかり脚から起こしています。一見そうでないように見えますが。
右足を見てみます。ムーブの時に、さらに膝が開いているように見えます。これはしっかりと右足でふっとホールドを蹴っているからだと思います。
左足をけり、膝を開くことにより、腰が壁に近づくので、いいバランスとなります。
(続く)
参考サイト:
Adam ONDRA, Final , IFSC Climbing Worldcup (L) - Inzai (JPN) 2014 - YouTube