ウォームアップ、クールダウンにスロージョギングが使える!?
スロージョギングとは
スロージョギングという言葉聞いたことありますでしょうか?
スロージョギングとは、ジョギングよりもゆっくり走るやり方です。速度としては、歩いているのに近い速度です。
歩く場合は、左右交互に地面を静的にけっていきますが、スロージョギングの場合は、動的にけるような形です。少しジャンプ動作のようなけりが加わります。
しかし、普通のジョギングのように、両足が宙に浮いた状態にはなりません。どちらかの足が地面についた状態になります。
イメージしやすいのが、前に移動せずその場で足踏みしてください。そうしましたら、軽く地面をけるようにします。そうすると、上下の揺れが少し発生します。腕は、伸ばした状態ではなく、軽く曲げた状態のほうがやりやすいです。
その状態で、前に進んでみます。速度は歩くような速度です。
ジョギングは膝に負担がかかる
普通のジョギングは、両足が宙に浮く状態になり、片足で地面に着地することがあるので、膝などに衝撃がかかります。
ですので、クライミングなどで、脚が非常に疲労した後に、普通のジョギングをすると、結構節々が痛くなることがあります。
そういうことが蓄積すると、膝を痛めることもあると思います。
ですので、スロージョギングで膝への負担を減らし、しかし、有益な有酸素運動のメリットを享受することができます。
ウォーミングアップに使える。
まず、スロージョギングは、クライミングや激しい筋トレ前のウォーミングアップとして使えます。
低刺激ながら、体中の温度を高めることができます。それはウォーキングよりも効果が高いです。
実際、私も行っていますが、同じ時間だけやった場合、スロージョギングのほうが体の温まり方が早いです。また、脚の動きが動的なので、実際のクライミングや筋トレ前の準備として有益だと思います。
クールダウンに使える。
スロージョギングは、メインの運動後にも行うことができます。
クライミングや、激しいトレーニングの後は、乳酸がたまっていますね。体中に疲労物質が残っています。それらを血流を良くしてあげることによって、しっかりと循環させ、排出する方向に助けてあげるのが大切です。
スロージョギング程の強度で有酸素運動を行えば、疲労を素早く流すことができます。
また、上にも書きましたが、激しいトレーニング後には、体はぼろぼろで、痛みが出るところもあると思います。そういう時に、普通のジョギングは足腰に負担がかかりすぎて、行えない時でも、スロージョギングならできます。このような場合も有効ですね。
アクティブレストにも使える。
トレーニング日の合間の、レスト日のアクティブレストを実現する軽めの運動としてもスロージョギングは使えます。
ほとんど疲労しませんし、体の血流を良くさせるので、有効な手段ですね。
腰痛には金魚運動が効く
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ぎっくり腰になると腰を動かすのが怖くなる
先日ぎっくり腰に生まれて初めてなりました。先日と言っても、もう4カ月前にもなりますでしょうか。今もまだその影響で、日常生活に支障が出ている状態です。
朝起き上がるときには腰が痛く、這って起きるような状態です。また、少し長い時間座っていたり、車を運転したりすると、腰が痛く、坐骨神経痛がでて、腿部分が痛みます。
このような状態なので、日常生活において、腰を動かすこと、前かがみになったり、そらしたりする動きをするのが怖くなります。
これ以上悪化してしまうのではないか。これ以上長引くのはもう嫌だ。こんな不安でいっぱいです。
何カ月もずっと痛い
私の場合、本当に何カ月も痛いのです。なかなか完治には至りません。4カ月もたっています。今まで、4カ月もかかるようなケガをしたことがないので、非常につらいです。
このように長く、腰痛を抱えていると、一生この痛みを背負って生きていかなければならないのだろうか。とても不安になります。
腰が痛いと何をやるにもおっくう
また、腰という場所が痛いことによって、すべてのことにおっくうになります。腰は、日常生活でも、スポーツでも、かならず使われる重要な場所です。
「腰」という漢字を見てもわかります。「要」という字が入っていますね。「かなめ」なのです。ですから、全ての動きに関わる重要な部位なのです。
クライミングにも影響が出る
クライミングも腰を使います。体幹を使い、姿勢を保持します。ですので、腰部分をしっかりと固めることで腰を使います。
また、腰を曲げてホールドを保持することもあります。そのままの姿勢で維持しなければならない時もあります。
手に足などするときは、脚を高い位置に挙げます。そのときに、腰を大きく曲げることになると思います。私の今の状態で、手に足などできません。腰が痛くなりすぎるからです。
というように、クライミングの技の幅が格段に狭くなってしまいます。腰痛は本当に避けなければならないケガなのです。
姿勢をよくするだけではダメ
私自身、姿勢は悪いほうでした。ですので、姿勢を正せば腰痛は良くなっていくと思いっていました。
しかし、これだけ長引く腰痛を考えると、それ以外にも原因があるのではないかと思ったのです。
もちろん、姿勢を普段からよくすることによって、腰への負担を減らすことは重要ですが、それ以外にもやるべきことがあるのです。
骨盤をリセットする金魚運動が必要
金魚運動というのを聞いたことがあるでしょうか。私自身は、人から教えてもらうまで知りませんでした。
金魚運動というのは、地面に寝そべり、腰をくの字に曲げるように左右に腰を動かす運動です。
・まず、仰向けに地面に寝ます。 ・そのとき、かかとはくっつけた状態にして揃えます。 ・脚はまっすぐ伸ばします。 ・うでは頭の上の方に伸ばしてまっすぐにします。 ・そのとき、指の爪がすべて、地面についた状態にします。 ・うでの開きかたは、まっすぐから少し開いた状態にしてもよいと思います。 ・これが基本姿勢です。 ・そしたら、腰部分はかすかに左右に揺らしていきます。腰部分がくの字になるようにです。小刻みに動かします。
最初は難しいです。私も、初めてやったときは、腰を動かす感覚がわからなくて、ちゃんと動かせなかったです。でも、2、3度やっていると、だんだん感覚が養われていきます。いまでは、ちゃんと小刻みに腰を動かすことができるようになりました。皆さんも、安心してください。
また、うでの置き方では、別の方法もあります。上記の説明では、うではまっすぐ伸ばした状態で爪を地面につけて、ありましたが、左右の指を組んで、頭の後ろに置き、ちょうど手で枕を作ったような状態にして、金魚運動を行う方法もあります。そのときは、肘が地面から離れすぎないことに注意してください。
動かすことも大事
金魚運動をするようになって、すぐに効果が表れました。腰痛や、坐骨神経痛はすぐに完全には消えることはないですが、日常生活の動きが、少しスムーズにいくようになった気がしています。
前までは、ガチガチに固まっていた腰が、金魚運動の動きで、円滑に稼働するようになった気がするのです。
ですので、腰が痛いからと言って、動かさないことにフォーカスしすぎて、ガチガチにしてしまうのではなくて、金魚運動で少し動かしてあげることによって、良い効果も得られるのだと実感しました。
細かい動きで骨盤をリセット
この金魚運動では、骨盤をリセットできるそうです。左右にゆすることによって、骨盤があるべき自然な位置に矯正されるのでしょうか。理論はよくわかりませんが、体感ではそう思います。
日常の動きで骨盤に傾きが生じる
日常生活で酷使していくうちに、体にはいろんなゆがみが生じているんでしょうね。それを矯正する機会がない場合は、ゆがんだまんま、さらに腰などを酷使することになるので、大変だと思います。
毎日毎日、ゆがみを正してあげて、腰への負担を減らしていくことは重要なのだと思いますね。
肩甲骨あたりも伸ばすことができる
腰を左右にゆする運動で、連動して肩甲骨あたりも伸ばされる気がします。ですので、金魚運動では、腰から背中にかけての、すべての筋肉や、骨格に良い影響を与えることができるのだと推測します。
腰を酷使する職場で行われているところがある
この金魚運動は、最近人づてで聞きました。腰を酷使する職場の人で、幼稚園の先生です。幼稚園の先生は、腰をかかめることが多いのでしょうね。園児の伸長は低いですから。
その幼稚園では、毎日決まった時間に音楽に合わせて、その運動を先生がそろって行うそうです。
その方は、その金魚運動をするようになってから、腰痛がなくなったとおっしゃっていました。
ぜひお試しください。
ピリオダイゼーションを使う
超回復の理論に従うと
超回復理論というのをご存じだと思います。
筋肉に刺激を与えるトレーニングをした後、筋肉が回復し、トレーニング前よりも筋力が上回るように回復するという理論ですね。
そして、その回復期間には、トレーニングの強度にもよりますが、48~72時間の休息が必要ということです。
http://www.kintore.info/kintore/cho.html 「筋トレ学園」より
ですので、クライミングの課題や、筋トレをした後には、必ずこの休息期間をとらないといけないということになります。
疲労回復には時間がかかる
しかしながら、私の経験では、疲労回復にはもっと時間がかかる気がするのです。
例えば、単純に考えるために、懸垂の筋トレを例に挙げます。
懸垂を自分のできる限界回数やります。それを3セット行う。このようなトレーニングをしたとします。
人によるとは思いますが、1週間程度のレストが必要なこともあるのではないかと思っています。
私は現在30代の中盤です。そして、仕事ではまあまあ体を動かす系のことをしています。いろんな条件が関係してくるとは思いますが、1週間程度かかるのではないかと、経験で思います。
逆に、超回復理論にも基づいていくと、長くても72時間のレストということですね。これは、つまり、2日おきに筋トレを行うということですね。
私は、この頻度(2日おき)で同じ筋トレを続けていくと、結構疲労がたまっていく気がします。しまいには、オーバーワーク気味になって、体が重くなったり、食欲が落ちたりします。
ですから、超回復理論だけに従って、トレーニングを行うのはあんまりよくないのではないかと考えるのです。
週単位などで区切ると良いかも
という訳で、どのようにトレーニングを組んでいくかが課題になってきます。
超回復理論と、自分自身の回復力の間をとって、組んでいくのはどうでしょうか。
最初の1週間は、超回復理論に従い、その次の1週間はレストすると。
つまり、例えば、
1週目 月:○ 火:― 水:― 木:○ 金:― 土:― 日:○
2週目 月:― 火:― 水:― 木:― 金:― 土:― 日:―
○がトレーニング日です。 ―がレスト日です。
1週目は超回復理論で追い込んで、2週目にはしっかりレストし、疲れをとる。このようにすれば、オーバーワークにもならないですし、筋力も向上していくかと考えます。
これをピリオダイゼーションというかは定かではないですが、そのような感じです。
うんてい課題でも1週間ぐらいレストしている
現在、指をパキってしまったので、完全レスト中で、クライミングはしていませんが、その間、例のうんてい課題を設定して、トレーニングを行っています。
1週間レストでも記録が伸びている
このうんてい課題でも、1週間ほどのレストをとっています。しかし、ちゃんと前回よりは、記録は伸びているので、筋力は向上しているんだと思います。
1週間レストの時には別の種類のトレーニングをすればよい
1週目は懸垂で追い込んで、2週目は完全レストすると説明しました。しかし、2週目の完全レストは、暇ですよね。退屈でどうかしてしまいそうですよね。わかります。
そのときは、別の種類のトレーニング、懸垂と別の種類の筋トレだと例えば、プッシュ系を入れればよいと思います。
ですので、図にすると下記のようになります。★はプッシュ系のトレーニング日です。
1週目 月:○ 火:― 水:― 木:○ 金:― 土:― 日:○
2週目 月:★ 火:― 水:― 木:★ 金:― 土:― 日:★
3週目 月:○ 火:― 水:― 木:○ 金:― 土:― 日:○
そうすれば、1週間ごとに別の種類のトレーニングをしていくことができ、疲労回復も同時にできることになります。
クリス・シャーマも複数課題を同時進行
別の記事でも書きましたが、クリス・シャーマも、複数課題を同時進行で行っているそうです。今やっている課題に飽きたら、別の課題に移り、それも飽きたらまた別の課題に、というように、1つの課題に集中してやる期間、別の課題に移りトレーニングする期間(このとき、最初の課題で使う筋肉や腱などの疲労を回復する)を交互に設けているのです。
クリス・シャーマも、このようなやり方で結果を残しているのですから、悪いやり方ではないのだと思います。
アクティブレストが回復には一番の方法
アクティブレストが回復には一番の方法
アクティブレストが回復には良いと聞いたことがあると思います。私も最近疲れ気味で、なにかと良い回復方法はないかと調べていましたら、インターネット上に参考になりそうな論文があったので、読んでみました。内容は、日々の生活や、クライミングにも使えそうです。
■アクティブレストとは
運動後の疲れをとるとき、休息日にどのように回復するかは、いくつかの方法があります。
・何もしないで休む
これも最もオーソドックスな休憩方法ですね。疲れたら、休むといわれたら、この休み方をするでしょう。
椅子に座ってゆっくりする。横に寝っ転がって、特になにもせず過ごす。ベッドに横になる。このような方法です。というか、方法というのも変な感じがしますが。
・ストレッチをする
これは少しだけ動作が加わります。いろいろな体の部位をストレッチして伸ばしてやる方法です。
クライミングの疲れの場合、背中の筋肉に疲労がたまることが多いですが、その部分を伸ばしてやったりすると気持ちよく、回復が早まる気がしますね。
・アクティブレストを行う
疲れない程度の軽度の運動を行うことです。
例えば、 ・ウォーキング ・ジョギング ・軽い水泳 ・水中ウォーキング
軽い有酸素運動系のものですね。
身体を軽く動かして、血流を巡らせてあげることによって、積極的に体の中の疲労物質を流す方法になります。
■アクティブレストが良いという根拠があいまい
インターネット上を見ていても、アクティブレストが良い、という情報が結構あります。しかし、根拠がない場合がほとんどです。理由自体は書かれていても、実験に基づくものでもないので、信憑性にも不安が残ります。
しかし、今回は、論文が存在しました。実験も行っているので、この情報は正しいです。
実験では、そのエクササイズ直後の疲労度を測っています。つまり、練習日と練習日の間のレスト日のクーリングダウン方法のことではなく、その日の1登1登の間のレストについて検証を行っています。
■実験方法
被験者は30秒間の連続打ち込みを行い、間に30秒の休憩をはさみながら3回繰り返し、これを1セットとする。1セットの打ち込み終了直後に心拍数を測定し、その後4分間のクーリングダウンを行う。クーリングダウン直後に血中乳酸値を計測する。これを3セット行う。
クーリングダウンの方法は、下記の3種類。
・何もしないで休む ・ストレッチ ・アクティブレスト
「図3・・・連続打ち込み練習後のアクティブレストが柔道選手の血中乳酸値の変動に及ぼす影響より」
■結果
心拍数は、3種類のクーリングダウン方法によって特に変わらなかった。
しかし、乳酸値においては、「何もしないで休む」「ストレッチ」よりも、「アクティブレスト」を行った時のほうが、各セット後の乳酸値が低かった。
つまり、アクティブレストを行った方が、疲労度が低くなるということです。
「図1・・・連続打ち込み練習後のアクティブレストが柔道選手の血中乳酸値の変動に及ぼす影響より」
■クライミングに適応してみると
クライミングジムでトレーニングをするとき。登る間の時間は、アクティブレストをしていると疲労度を低く保てるということです。
狭いジムだと、ウォーキングやジョギングなどの多少場所をとる方法は難しいですが、動的に体を動かすような全身運動、例えば、ラジオ体操のような動き、はアクティブレストとしてできるのではないでしょうか。
自然の岩場であれば、ウォーキングなどができるので、それをしてもいいかもしれません。
アクティブレストをすれば、その日の1登1登の質が上がり、少しでも長くフレッシュな状態でクライミングができるということになると思います。
■備考
今回は、1セッション内のレスト方法についてでしたが、別の機会に、セッション日間のレスト方法について、最適なものを調べていきたいと思います。
■参考文献
タイトル: 連続打ち込み練習後のアクティブレストが柔道選手の血中乳酸値の変動に及ぼす影響 著者: 大石康晴、岩田浩明 発行日: 2010-12-03 URL: http://hdl.handle.net/2298/17632
筋トレを楽しむ方法
Fitness Model Leg Exercise Strength Weight Training - Must link to https://thoroughlyreviewed.com / ThoroughlyReviewed
クライミングの楽しさの秘訣を利用する
クライミングがなぜ楽しいか。それは別記事で考えましたが、達成感、というのが主な理由という結果に至りました。
クライミングでいう達成感は、できなかったものが、できるようになること。つまり、目標ルートを完登できたときの達成感です。
目標を立て、それを完登する。目標を立て、それを完遂する。
目標を立て、それに向けて何度も挑戦し、だんだんと進歩していって、最後の最後にはできるようになる。この流れが重要です。
達成感を得られるようにする
筋トレも同じように、達成感を得られるようにしてあげます。
懸垂の場合で行きましょうか。懸垂を自重でやっている場合、回数を目標とします。
例えば、現在は最大限がんばって10回しかできないとします。そのときに、15回を目標として立てます。
そして、15回を達成するように、できる限り努力するのです。
1回のトレーニングに何セットやるとか、何レップやるとか、そういうことは気にしません。ただ、その目標の15回を達成するように頑張るのです。
こんな流れになるかもしれません。
1日目 ・1回目:きつかったが頑張って12回できた。 ・2回目:1回目のあとはすごく疲れたので、15分もゆっくりレストした。でもそのぐらい休んだら、体力も気持ちも戻ってきたので、もう一度挑戦してみた。10回。やっぱり、疲労が蓄積しているらしく、結果は伸びなかった。 ・3回目:2回目の後、5分ぐらいレスト。回復したように思えたので、再挑戦。7回。疲れたので、今日はやめる。
2日目 今日は気持ちが乗らないし、筋肉痛もあるので、やらない。
3日目 まだ筋肉痛があるのでやめとくか。
4日目 気力、体力が戻ってきた。再挑戦しようか。 ・1回目:14回。なんか行けそう。 ・2回目:1時間後、再挑戦。15回。できた。目標達成なので、終わり。
今回は、2セッション目で目標達成してしまった例で説明したが、もっと長くかかる場合がほとんどだと思います。しかし、なんとなくやり方を理解してくれたでしょうか。
その逆で、こんなトレーニングの方法もあると思います。むしろ、こちらのほうが主流だとは思いますが。
10RM×3セット。10RMとは、10回あげるのが限界の重さのことです。その重さで、3セット行うトレーニング。これは筋肥大トレーニングで有名ですよね。
ですがこれ、なんとなく目標というものがありません。
1回目:10レップ 2回目:6レップ 3回目:4レップ
この結果でトレーニング終了です。このとき目標とはなにになるでしょうか。この方法を使うときは、すべてのセットで、「自分の限界」まで繰り返す、とういことです。
「自分の限界まで」というのが、目標となっています。
あいまいですね。心の強さにかかっている気がします。限界に近付いて、筋肉が焼ききれそうになったときでも、まだいける、として繰り返せる人と、そうでない人がいると思います。
そうなると、目標があいまいなせいで、なんとなくやりがいがないように感じてしまいませんか。
この方法で、負荷を上げるタイミングはどうするのでしょうか。1~3回目の全てのセットで、10レップ繰り返すことができたときでしょうか。
1回目:10レップ 2回目:10レップ 3回目:10レップ
こんなことがありえるのでしょうか。ありえたとしても、3回も目標レップを達成するというのは大変なことだと思います。
1回で十分じゃないでしょうか。42.195キロを走れと言われて、1回ならなんとかゴールを目指せる気がしますが、それを3回繰り返せ、と言われたら、心がまず持ちません。
それと同じで、ゴールしたら1回でOKとしたほうが、モチベーションが上がると思うのです。
ですから、目標を明確にし、それを1回でも達成すればよしとして、筋トレをするほうが良いと思うのです。
内村航平選手のように
オリンピックをご覧になりましたでしょうか。内村航平。知らない人はいないと思います。彼は、いろんな技を持っていますね。その技をどのように練習したのでしょうか。
ただただ、技の1つ1つが完成されるまで、何回も繰り返したのではないでしょうか。3回やって、できなかったら、練習中止にすると思いますか。できる限り挑戦をして、技を完成させるのではないでしょうか。
ただ、疲れて練習にもならなくなる瞬間が来ると思います。そのときは、練習をやめる。こんな流れで行うのではないでしょうか。
これと同じように、腕立て伏せ30回を目標としているとします。
今回23回で限界がきて終了しました。そして、しばらく適当な時間レストを入れます。体力、気力が戻ってきてできそうだったらもう一回挑戦します。
この回では、22回できたとします。1回目よりも回数は減ってしまいました。その後、またしばらくレストをとって、やってみるか、それとも、しばらく休んでも無理そうだったら、今回はもうやめにしておくか。
このような流れで、目標を果たすこと、それだけにフォーカスする。決して、筋力を増やしたいとか、マッチョになりたいとか、その他の雑念に侵されず、ただ目標の完遂だけを狙って行うことが良い方法なのだと考えます。
内村航平選手も、マッチョをめざして体操していたわけではないと思います。ただ、1つ1つの技を、完璧に行い、しかも、美しい動作でやれるようにということを目標にして、ただただ反復練習を行ったのだと思います。
その結果、マッチョになったり、力が付いたりしたわけです。
なぜクライミングは楽しいのか?
クライミングは楽しい。なぜなのか。
理由
○マイペースでできる。
一人でできるスポーツだからです。レベル的にも、時間的にも自分のペースで行えます。
自分のレベルに合わせてグレードを選べば、現在の自分の体力にあったトレーニングになります。
団体競技のように、例えば、サッカーのように、うまい人ばかりいるチームでは、自分が全然生かされず、練習になりません。ボールに触れる機会も少なくなるので、上達しづらいのではないでしょうか。
時間的には、仕事帰りにでも、時間があれば、すぐにクライミングできます。
○ホールドが物理的に動かないこと→反復練習が容易である
またサッカーで例えますが、ボールは動きます。敵チームも動きます。それらを想定してどのように練習するのでしょうか。
PKの練習ぐらいなら一人でできそうですが、動く相手にドリブル練習や、パス練習などは、サッカーチームに入って、みんなで計画的にトレーニング内容を決めて、シチュエーションを再現するようにしないと反復練習はできません。
だれかボールを投げてくれる人がいて、それに対して、ボレーシュートをする。この練習も、ボールを投げてくれるコーチみたいな人が必要です。一人じゃ到底無理ですね。
クライミングは、ホールドも動かないし、一人でできるので、何度も何度も反復練習が可能です。ですから、上達しようと思って一生懸命になれば、上達しやすいのです。
○筋肉が増える
クライミングは、高強度スポーツです。ですから、筋肉が発達します。
筋肉が発達するということは、日常生活の動作が楽になるということであり、力が強くなるということです。見た目もよくなります。
例えば、テニスと比較します。テニスも、息が切れる大変なスポーツです。体力も必要です。ですが、テニスだけをやっていて、筋肉隆々になるようなイメージはありません。
プロテニスプレイヤーは、ウェイトトレーニングをやっているのでしょう。筋肉にボリュームがあります。
ですが、テニス単体だけでなかなか難しいのではないかと思うのです。その反面、クライミングはどうでしょうか。
クライミングそのものだけを行っていても、それなりの筋肉が作られる気がします。クリス・シャーマを例にとりましょう。
彼は、クライミングのみを行うそうです。ウェイト等はやらないそうです。それなのに、結構筋肉がついているように見えます。
○ルートは無限大
ルートは無限大あります。ホールドの位置、形、壁の傾斜などの組み合わせで、無限大通りのルートが存在することになります。
つまり、飽きません。
テニスを例に出します。テニスが悪いわけではないですが、ある程度同じことの繰り返しをしているように考えることができます。
同じコードの形状、ボール、それをいつもと同じように枠内に入るように打ち返す。相手は違うと帰ってくるボールの強さなどは違うかもしれませんが、同じ景色、同じフォームの繰り返しとも考えられます。
クライミングの場合は、ルートが違う場合、姿勢が相当違います。岩場であれば、周りの景色も違います。新鮮な気持ちでいることができるのです。
○自然と近い
岩場に行くと、辺りは自然に覆われています。すばらしい絶景の見られる場所での暗いミグも楽しめるかもしれません。
クライミングは、自然と近い存在であると思います。クライミングをしながら、自然を感じ、その中で生かされているような、壮大な感覚を得ることができます。
このことも醍醐味なのではないでしょうか。
達成感
一番の理由は、クライミングで得られる達成感だと思います。
目的のルートがあり、それに挑戦する。
・最初はできない ・何度もトライする ・体力、技術、コツをつかむ ・できるようになる
初めはできなかったことが、できるようになる喜び。これに尽きるのではないのでしょうか。
達成したときに得られる喜びは、内面的には、 ・向上心 ・自己肯定感 ・自信 ・自尊心
これらが満たされるように思います。
上記がみたされる瞬間というのは、どう考えても心地がいいとしか考えられません。日々の日常の中ではなかなか得るのが難しいことだとしても、クライミングなら満たすことができるのです。
無意識に体が動くようになる
Before the leg sqeeze at Rumney / pkasco
無意識に体が動くようになる
だれでも経験したことがあることですが、非常に重要なことがそこに隠されています。
初めて取り付くルートは最初難しく感じると思います。自分相応のグレードであっても最初はてこずると思います。
その反面、何回も登った経験のあるルートは素早く力を入れずにすいすいと無意識に上ることができるでしょう。何回も登ったことがあるだけなのになぜでしょうか。
それは慣れ、と呼ばれるかもしれません。ですが、それにこそテクニックの上達の本質があるのです。
慣れ、と一般的に呼ばれるものは、それは厳密にいうと、自分の体がそのムーブを記憶した、ということになります。一連のムーブを何回も行うことによって、体がそれを記憶して、さらに同じムーブを行う時に再生されると、以前のようなぎこちなさを感じなくなってくるのです。
さらに、その慣れた動きのなかでさらに効率的な動き方を試して、より良い動きを体が記憶することができ、そうするとさらに効率的な動きを習得することができるようになります。慣れる、さらに行う、体はより効率な動きや疲れない動きを求めるので、同じルートを登れば登るほどそのルートがうまくなっていきます。
よくクライミングジムで見かけますが、自分の限界グレードの課題ばかりトライして、最後まで登れないで落ちてしまう。でもそんな限界グレードを繰り返して失敗し続けてもいっこうに体に成功したムーブの記録をさせることができません。
ムーブを記録させることが大切なのです。つまり失敗ばかりする課題を何度もトライしても失敗のムーブの記録を体がしてしまうということです。
ですので、少し簡単なグレードで同じようなムーブを何度も成功させて、その成功した動きを体に記憶させるのです。そうすると、先ほどのグレードの高いルートでのムーブもできるようになってくるのです。本当にそうです。
私の場合は、限界グレードをトライし続けることはせず、少し下のグレードを何度も経験し、動きの精度を上げるようにしています。そうすることで体がクライミングの効率的な動きをマスターしてくれます。いくつもそういった経験を積み重ねることによって、ある日突然、今まで限界グレードだったルートを登れるようになります。
まとめると、体に動きを体験させることを積み重ねて、体に効率的なクライミングの動きを記憶させる。その記録のレパートリーを蓄積することが次の段階へ進む近道になるのです。